最優先事項を優先するために

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新年あけましておめでとうございます。

昨年末に突然始めたブログですが、マイペースで無理なく継続していきたいと思っています。ブログタイトルにあるように自転車と読書が中心になる予定ですが、あまり枠にはめないようにするつもりです。今年もよろしくお願いします。

 

ということで、今回は手帳の話。

ここ2年ほどほぼ日手帳を使用してきた。

手帳自体は1日1ページ、たっぷり書けてまぁまぁ使い勝手も良かった。
だが、ここ最近は仕事やプライベートでやりたいことが沢山あるのに、いつも時間が足りなくて(あるはずなのに)、すべて中途半端になっているような気がしていた。

 

そこで時間管理の仕方を抜本的に変えるために、今年はフランクリンプランナーという手帳に変更。

この手帳の特徴を簡単にいうと、「今この時間を本当に自分にとって重要で価値のあることに投資すること、自分の有意義な人生のために貴重な資源を有効に使うこと」を助けるツールとして作られていること。

7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー)の第3の習慣、「最優先事項を優先する」を実践するツールともいえる。

 

この第3の習慣、簡単に説明すると、

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上の写真、「時間管理のマトリックス」のうち、第Ⅱ領域(右上)の部分に使える時間を増やしていくというもの(簡単すぎるか(^-^;)。

時間管理がうまくできていない場合、第Ⅰ領域の緊急かつ重要な仕事に振り回され、少ない空き時間を緊急だが重要でない第Ⅲ領域の活動に費やしてしまいがちだ。

 

では、何が第Ⅱ領域の活動にあたるのか、というところについては、まず、自分自身の価値観を明確にすることからスタートしなければならない。

価値観を明確にし、それに基づく目標を定め、週間計画、日々の計画に落とし込んでいく。

 

うまく説明できないが(まだ自分の中に落とし込めていない)、手帳自体の雰囲気はそんな感じ。

この手帳を使いこなすのは難しそうだが、やってみる価値はあるはず。

 

以下は手帳の週の初めに書いてある言葉

「大切なことは、スケジュールに優先順位をつけることではなく、優先すべきことをスケジュールにすることなのである。」スティーブン・R・コヴィー

 

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

  • 作者: スティーブン・R・コヴィー,フランクリン・コヴィー・ジャパン
  • 出版社/メーカー: キングベアー出版
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覚醒せよ、わが身体。 ~基本は絶えざる実験

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覚醒せよ、わが身体。

トライアスリートエスノグラフィー

 八田益之 田中研之輔

 

トライアスリート向けの本だと思っていたが、いい意味で裏切られた。

 

4章で構成されていて、第1章ではトライアスロンや自転車などの耐久スポーツになぜ人々がはまっていくのか、著者自らトライアスリートとして競技を続けていくなかで、市民トライアスロンの現場感覚に、学術理論とを対話させるエスノグラフィーの手法(集団や社会の行動様式をフィールドワークによって調査・記録する社会学の手法らしい)によって、探求している。

 

第3章と第4章は著者自身が、世界のトライアスリートたちの至高の目標、プロ・アマともに世界一を決めるアイアンマン世界選手権コナ大会へ挑戦する過程を記している。この2つの章はトライアスリートであれば、かなり引き込まれそうだ。

 

個人的には第2章が最も印象深かった。一部紹介すると、

練習段階での苦痛と忍耐が必要という考えを否定し、「現実の勝負において、苦痛とは、解体し、支配する対象」であり、「勝利の条件は、世間で苦痛と呼ばれているものの正体を見きわめ、その中から自らがコントロール可能な要素を見抜くこと」と捉えている。

また、トライアスリートや自転車乗りは心拍計やパワーメーターなどを使って日ごろからトレーニングをし、その数値に一喜一憂しているが(自分もそう)、「身体のリアルは、少なくとも現在の測定機器で捉えられるほど単純」ではなく、大事なのは、自分の身体に「着目」し、「頭の知識と身体の感覚とをつきあわせ、両者の距離を試行錯誤の中で詰めてゆく」ことだと述べている。この部分については、最近自転車選手を引退した西園良太氏のブログにも紹介されている。

http://nishizonoryota.blogspot.jp/2017/12/blog-post.html?spref=tw

 

「単純な忍耐の積み上げではなく、試行錯誤を幾重にも積み重ねた知的経験だからこそ、それは身体化された思考となり、極限下でも使いこなすことができる」とも。

基本は絶えざる実験だ。

 

 

本の目的は「この世界独自の身体的世界の深さ、その現代社会との相互作用を、理屈よりも知覚のレベルでお伝えすること」とのこと。十分すぎるほど達成されていると思う。 

 

理論的だが、情熱的な文章で、あとがきの最後の段落には思わずほろり。

著者がトライアスロンを通して得た一つの回答は、かけがえのない、真に価値のあるものだった。

 

 おススメです。